「怒り」の取り扱い方
ミスショットが出ることはゴルファーなら誰でも知っているはずです。
ラウンドを台無しにしてしまうきっかけは、ミスショット自体より、ミスに対する自分自身の反応であることが多いものです。悪い流れをうまく乗り切り、良い 流れに変えるには「ミスは誰でもするものだから」と切りかえ、ミスに対する自分自身の反応をコントロールすることです。スコアも心もボロボロになるきっか けになる最大の脅威は「怒り」です。ミスの原因に対して衝動的に反応するのは望ましくありません。
苦しい場面で怒りを爆発させると、間違いなくショットは悪化の一途を辿ります。
怒りを覚えるとプレッシャーを増大させるホルモンが分泌されます。そのホルモンが脳の各部位の機能を妨げるため「プレー集中力」が低下し、状況分析ができ ずに誤った判断の基にプレーすることになります。「プレー集中力」欠如によるミスショットをワンスイングで取り戻そうとするギャンブルは、大叩きという結 末を迎えます。「怒り」は多くの間違いを生み出します。間違った決断、いい加減なセットアップ、中途半端なスイング・・・それほどに「怒り」の取り扱いは 難しいものです。
悪い流れに陥ると、様々な迷いが頭の中を駆け巡ります。「ボールの位置は?アドレスはこれでいいのかな?」「そういえば雑誌にはどう書いてあったっけ?」 などと考え「キャディーの言う通りゆっくり振ってみようかな」と完全に混乱した状態でプレーすることになります。いろいろやってもうまくいかず、さらにい らだってくる。そのいらだちが「怒り」に変わるとキャディーに当たり、コースに怒り、クラブを投げつける。同伴競技者の優しい言葉も「上の空」。怒った後 はきまって落ち込み、その時にはもう立ち直れないほどストロークが増えた「大叩き」。心の平静さ「大河の流れ」のような静けさがショットとプレーの安定を 生み出します、心が乱れ、波立つとスイングやプレーリズムまでも乱れます。
手遅れになる前に、立ち直るには「いらだち」が「怒り」に変わる前に、悪い流れを断ち切らなくてはいけません。
ミスの後、いやな気分になった時、連続した素振りをすることで悪いイメージを頭の中から追い払い、良いイメージを思い出して気持ちも体もリセットすることができるようになります。
気分良く、良いイメージだけを描いてプレーする習慣を身につけることができればゴルフは楽しく、驚くほど上達します。
イメージの強力な力を信じましょう、何度かイメージの選択が間違っていても、けっしてあきらめないでください。
描き方がまちがっていただけで、やりかたが間違っているわけではありません。
ラウンド中の素振りはこれから自分が実際にスイングする動作のリハーサルです。なんとなく素振りをして、打つ時は全力という方が多いようです。
普段からフィニッシュの位置からトップの位置までを連続して通過する「連続素振り」をして下さい。「連続素振り」のスイングイメージとスイングテンポ、フィニッシュポジションを実際のスイングを重ね合わせることができなくてはいけません。
調子が悪い時は、見えるものすべてがプレッシャーになります。セットアップしてから、いろいろなことを考えて「固まりすぎ」動けなくなるゴルファーを良く見かけます。
連続素振りの段階でスイングがスタートしていると考え、その流れでボールを打つことをお勧めします。テニスや卓球のラリーをしているようなイメージで、常に先の動きを考えてプレッシャーが大きくなる前にスイングをしてしまうことです。
プレッシャーはあらゆる場面で本来の自分を忘れさせ、自分でも良く分からない誰かに変貌させてしまうものです。同伴プレーヤーから見ると二度と一緒にプレーしたくない「好ましくない」人物になり変わってしまうことになります。
ラウンド中プレショットルーティーンから、実際に集中しなければならない時間は40分程度でしょう。ラウンド中のコースにいる残りの時間は悪い結果を予想 して気を揉むのではなく、自分の好きな楽しいことを考えて、ただ散歩しているかのようにラウンドしてみてはどうでしょう。
余分なことを考えず、力を蓄えて肝心なところで「プレー集中力」を発揮できるかは、その過ごし方にかかっています。プレッシャーで緊張し始めたら鼻歌でも歌って、楽しい予定のことなどを考えてもいいと思います。
ゴルフは経験のスポーツです。失敗したり成功したりした経験の蓄積を糧に上達していくものです。自分を励ますことで自身を高める習慣を身につけることが、プレッシャーに打ち勝つポイントになります。
ゴルフコースには楽しむために行くはずです。「ミスはミスとして認め」ゴルフ場の景観の美しさを楽しみ、ゴルフ仲間との交流を楽しみましょう。
私はプレッシャーに飲み込まれそうになったとき、交通事故後に自分の思うようにプレーできなかった時期を思い出すことにしています。現在のレベルを素直に 受け止め、大好きなゴルフが出来ることに感謝し、プレー出来る幸せを強く感じるようにしています。これからも今の自分に出来る「最高のラウンド」を目標に ゴルフと向き合っていくつもりです。皆さんも「怒り」の取り扱いにはくれぐれも気をつけましょう。


