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Open: 12:00~20:00 (月曜定休)

Kankokutei

ウェッジの歴史 Ⅰ

スコアメイクで重要な100ヤード以内のウェッジショット、バンカーを含めたトラブルショットからセーブ率を上げるため に、最近ツアーではウェッジを4本セッティングしているプレーヤーが増えています。しかしサンドウェッジは当初からセッティングされていたわけではありま せん。

アイアンクラブが一般的になった1850年代は、英国におけるプロゴルファーの草創期でした。当時の最強のプロゴルファー、アラン・ロバートソンはクラブ 職人としても定評があり、彼が考案、命名したウェッジが"FLY PAN"です。フェースの長さも高さも約10センチはあろうかという、薄くて丸い鉄板のようなヘッドでした。

草むらや砂地に身を隠すボールを、ロバートソンは文字通りフライパンで料理を楽しむかのように、このクラブで自在に操って勝利を勝ち取ったそうです。

1926年、ウォルター・ヘーゲン社は"IRON MAN"と名付けたバンカー用のクラブを発売しました。
北米産のクルミ科の樹木で作ったヒッコリーシャフトで、全体的に軽くラウンドさせた幅3センチのソールは、砂をエクスプロージョンさせようという新しい発想のクラブで、バンカーから容易にボールを脱出できると、大人気を博したそうです。

1929年に同社はソール幅をさらに広くし、フェースを凹面にした"SAND WEDGE"を発売しています。 「バンカーでのミスをもっと減らせば、自分はもっと勝てる」と、バンカー用のスーパークラブを欲しがったのが日本でも有名なジーン・サラゼン翁。
1935年のマスターズでは最終日、15番ホールで奇跡的なダブルイーグルを出し、プレーオフで優勝したのです。
バンカーショットが苦手だったサラゼン翁は飛行機が上昇するときの尾翼についたフラップの動きを見ていて、ソールにバウンスを付けることを思いついたのは、有名な話です。
そのクラブで翌年(1932)に全英オープンのタイトルを獲得したのをはじめ、プロゴルファーとして史上初の「キャリアグランドスラム」を達成した名選手です。

『球聖』ボビー・ジョーンズに対し『ゴルフの神様』と呼称され、その温かい人柄は1999年、97歳で他界された今も、世界中のゴルファーに愛されています。
そのアイデアを取り入れたウイルソン社が1933年に発売されたのが「SARAZEN SAND IRON」です。
それまでのサンドアイアンのようには重くなく、それでいてバウンスがつけられたソールが砂を弾いて、ボールをいとも簡単にバンカーから打ち出してくれる。
このウェッジが、他社の契約プロまでがこぞって使うほどの人気となったことは、いうまでもないことで。
今日のサンドウェッジの基本形が誕生したのです。

1950年代後半、ウイルソン社はそれまでのモデルに改良を加えた "DYNAPOWERED STAFF MODEL"を発表しました。
サンドウェッジといえば、機能だけを追求した形状ばかりでしたが、このモデルになると感性を取り入れてデザインされています。リーディングウェッジのラウンドや、ネックからヘッドのアウトラインへのつながり方は、フェースを開いても違和感がないよう考えられていました。

またバンカー以外のライからでも使用しやすいよう工夫されるようになったのも、このころからでした。この時代、プロの技術が向上し、それにともなってクラブに対する要求がシビアになってきたことがうかがわれます。
機能的にも、また美しさという点でも、サンドウェッジが完成された時期にあたります。よく「サンドウェッジはソールが命」といわれます。
確かに機能的にはソールが重要な意味を持ち、そのためにサンドウェッジが考案されて以来、あらゆる形状のソールが開発されてきました。
しかしウイルソン・ダイナパワーでほとんど完成したといってもいいと思います。
極端なことをいえば、それ以後のモデルはディティールをいじってきただけで、ダイナパワーのバリエーションにすぎないのです。 逆にいうと、ダイナパワーのソールはそれほど完成度が高かったともいえるわけです。ダイナパワーのソールは一言でいうなら、トウ・ヒール方向に6インチ前 後のR(ラウンド)がついていて、リーディングエッジから後方にかけてはほぼフラットになっているのが特徴です。
トウ・ヒール方向にラウンドがついていれば、接地面積が小さくなるのでライの悪いところでも抜けやすく、6インチ前後のRならフェースを開くにもちょうどいいのです。
一方、リーディングエッジ側から後方にかけてフラットになっているとハネ返りやすくなり、現在プロに人気のあるグリーブランドにしてもボーケイにしても、これがベースになっています。



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