クラブスペックのポイント
今回はクラブ選びに重要なポイントを説明します、次回の買い替えの参考にしてください。
始めにしなくてはいけないのが現在使用中のクラブを測定することです。
総重量、長さ、バランス、振動数、ロフト角、ライ角をすべて測定しましょう。
測ってみたら分かりますが、カタログに掲載されている数値とかなりズレがあります。
メーカーは公差と称していますが、許される範囲を超えているクラブが多いのも事実です。
不思議なことですが、正確な距離を刻むことが使命なはずのアイアンでも売れるクラブに仕立てるには「あのアイアンは飛ぶ」とうわさを立てる必要があること をメーカーは知っています。近年は5番アイアンで26度程度に落ち着いていたのですが、ここにきて24度のストロングロフトが登場しています。
必然的にロングアイアンの番手間のロフトピッチが詰ってきます、番手間のロフト差が少なくなりオプション扱いの3I(20度)4I(22度)と差が2度し かないのです、ここで公差と称する誤差が問題になります、4Iが1度寝て5Iが1度立った場合ともに23度のクラブになります。
長さの違う同じロフトのクラブで距離を打ち分けことを強いられる事になります。
私のショップで測定するとロフトはまだ良い方で、ライ角に至っては番手間で0.5度ピッチにカタログ上はなっているはずが、角度が逆転していたり、統一性のないライ角になっているセットを多く見かけます。
すべての工程を中国で行なうようになり品質管理が徹底されていないからだと思います。
パターを除く13本すべてに統一感ないし一定の流れがあるセットにするべきです。
測定値をグラフにして緩やかな曲線が描ければ、13本のクラブが調和していることになります。よくあるのですがドライバーとフェアウェーウッドを、メー カーが違うクラブをセッティングしたため、グラフ上のラインがバラついている場合、プレー時に違和感や振りにくさを感じることになります。
次に使用中のクラブと試打用クラブでボールスピードと打ち出し角度、スピン量等を測定します。ヘッドスピードを測定するには実際に動くヘッドのスピードを 計るより、打ち出されたボールの初速から割り出す場合がほとんどです。初速が安定していて振りやすい総重量を探し出しましょう。総重量はヘッド、シャフ ト、グリップを合わせた重量ですが、ドライバーのヘッド重量は195g前後でグリップは50g前後です、5番アイアンの場合ヘッドが250g前後でグリッ プが50g前後とほとんどのメーカーに大きな差はありません。総重量の違いはシャフト重量の違いによって生まれるのです。
リズムやスイングテンポが崩れればタイミングや打点にズレが生じます。
スイングタイミングの鍵を握るのがクラブ全体の慣性モーメントになります。
慣性モーメントっていったい何なのでしょうか。「慣性」というのは、ニュートンの運動の法則で出てくる、「そのままでいたい」という非常に保守的な法則な のです。回転する物体についても、同様に、回り始めたらずっとそのまま回っていたい。また逆に止まっているものは回されても回りたくない!といった、わが ままな性質があります。 カラオケに誘っても全然乗り気でないような顔をしているくせに、行って歌い始めるとやめさせるのが大変!こんな感じの法則です。回しにくい物体は、確かに 回すまでは大変なのですが、一度回り始めると、いつまでも回っていたい、という性質を持っています。これが「慣性モーメントが大きい」という意味なので す。
ウッドクラブの場合、重心はヘッドの中心付近にあります。インパクトという非常に短い時間の中で、ものすごく大きな力を受けたヘッドは、シャフトのしなり やグリップの柔らかさなども関係し、あたかも重心を中心に回転するような動きをすることがあるのです。ボールを芯でとらえた場合は、このようなヘッドの回 転が起きないのですが、芯をはずしてトゥーやヒールに当たった場合などは、ヘッドが回転運動をすることがあります。クラブヘッドの端の方にボールが当た り、ヘッドを回転させようとする力が加わる訳です。
木製のクラブの様に慣性モーメントが小さいクラブはすぐ回転してしまい、チタンウッドのように慣性モーメントが大きいクラブは回転しにくいという性質があります。
慣性モーメントが大きいクラブは曲がりにくいというのは、このためです。長いクラブ、重いクラブは慣性モーメントが大きくなりますが、重過ぎるクラブではヘッドスピードが落ちダフリが多く出ます。
反対に軽すぎるとダウンスイングで手が先行してヘッドが遅れ、体が浮きやすくフェースの開いたインパクトになりプッシュスライスやトップが出やすくなります。
いろいろな総重量のクラブを試打して、初速が安定していて振りやすい、自分のスイングや体力に合った総重量を決めることがクラブ選びのスタートラインになります。


