クラブヘッドのロフト角、ライ角に隠された嘘
「ロフト9.5度のモデルだと球が上がりにくいので10.5度にしたらきちんと上がるようになった」お客様からこんな話を よく聞きます、確かに表示はそうなっていますがそこまで正確なヘッドはあるのでしょうか? 工業製品である以上バラツキは当然だとメーカーは主張するで しょう。どの程度までの誤差を許容範囲とするかは、皆さんが信じるメーカーの良識にかかっているのです。
ロフト角度の場合、同じモデルで9.5度と10.5度のロフトがあるということは、ロフト角に関してのバラツキは±0.5度以内の範囲に収まっていないと おかしいことになります。ロフト9.5度のクラブは±0.5度のバラツキがあるとして9度から10度の範囲のロフトということになる、また10.5度のモ デルも同じ範囲のバラツキとすると10から11度の範囲のロフトということになる。
この0.5度の範囲でさえも、それぞれ実測10度になる違うロフト表示のクラブができてしまう可能性があるわけで、ロフトの逆転が起こらないためには最大±0.5度のバラツキしか許されなくなる。しかしこの精度を達成しているクラブは非常に少ない。
私の手元にある資料では、表示ロフトと実測ロフトが違っているモデルばかりです。
2年前のモデルですがツアーステージV-40の表示ロフト11.5度のモデルのリアルロフトは
15.2度でしたその差なんと3.7度、何故こんなことが起きるのでしょう?
「11.5度ロフトを選ぶゴルファーはボールが上がらないで困っている、でも15度の表示ではプライドが許さず男性ゴルファーには売れないだろう、女性用は12度だから11.5度ロフトにしておけば売れるんじゃないの」これが正解だと思います。
今年のモデルで差が大きいのはERC HOT 表示10度(11.9度)、サイバースターナノブイ 表示10度(12.1度)、D-MAX460 表示 10.5度(14.1度)等が差の大きいモデルで他のモデルもプロモデル以外は大体1度から1.5度少なめにサバをよんでいます。
最近、メーカーのライ角に対する考え方が大きく変化しました、5年前の平均値は57度前後でしたが今年の最高値は63度(ワンサイダーNS2、サイバース ター パワーブリットTX)までアップライトになりました、これはライ角が大きいとクラブヘッドのトゥ側が浮き、フェース面が左を向きやすくボールがつか まりやすくなる、さらにフェース角をクローズにしたスライス防止お助け機能モデルをメーカーは自身をもって薦めています。
新素材も発表されず、目新しいものが無いなかでの苦肉の策がライ角帳尻合わせなのでしょう。
アイアンの場合、番手間のライ角は0.5度ピッチで5番アイアンより6番アイアンのほうがクラブの長さが短くなる分、ライ角はアップライトになりボールに 近く立つようになっています、63度は私のサンドウェッジのライ角です、ドライバーとサンドウェッジの違いは一番長いクラブと一番短いクラブ、そして一番 軽いクラブと一番重いクラブです、何故ライ角が同じになるのか不思議で仕方ありません、もしドライバーだけでラウンドするのなら良いでしょうがアップライ トなドライバーを打った後にフラットなロングアイアンを打つことはゴルフを難しくすることです。
ドライバーが43インチの時代のライ角は55度前後、そして42インチの3番ウッドが56度、41インチの5番ウッドが57度で38.5インチの3番アイアンの59度とライ角度はつながっていました。
メーカーはそろそろ「ゴルフバックの中の14本の調和」をコンセプトにドライバーのスペックを考えるべきだと思います、もしかするとやることが無くなりもう始めているかも?
メーカーの帳尻合わせの都合でドライバーに合わせて長くなった3番ウッドはコースでは扱いにくいクラブになってしまっています。
腕が一番楽な位置で構えられるのが理想です、左を向いたクラブ(右打ちの場合)で手を高い位置に構えるのは誰でも違和感があるはずです、メーカーの宣伝文 句にのせられて、一本だけ違うスペックのクラブをセットに入れてゴルフをさせられているとは感じませんか? ゴルフをより難しくしているのはセットとして 調和していないクラブセッティングにあるのかもしれません。


