ドーピングテスト
来シーズンからPGAツアーでドーピングテストが実施されるようです。
9/20日に行われたPGAツアーの会議で、コミッショナー、ティム・フィンチェム氏は、(ドーピングテストの)最終計画を11月に選手役員会に示す予定で、来年春までにはテストをスタートすることを期待していると話しました。
どうやらこの計画は、マスターズ以前の4月第一週には実施されるようです。PGAツアーの他、R&A、オーガスタナショナル、PGAオブアメリ カ、USGA、LPGA、ヨーロッパPGAツアーの代表が参加しているWGF(世界ゴルフ基金)も、同時に「薬物及び方法リスト」についてリリースしてお り、このリストには、テストステロン、ベータブロッカーなど、アドレナリンの効果を抑えるステロイド剤や、鎮静剤(麻薬)が含まれています。
フィンチェム氏は、このリストが反ドーピング方針開発の第一段階であると言っており、罰則やテスト方法、治療薬として使われるときの免除手続きなどを規定する第二段階は、今年末までに完成するだろうと話しています。
この反ドーピング方針の最も重要な要素の一つは、ゴルフを管轄する団体からの世界的支援であり、積極的なテストと、その結果としての処分は、世界の主要ツアーを含む全ての主要選手権試合で採用される見込みです。
既に2008年からの方針採用を決めているヨーロッパPGAツアーのCE、ジョージ・オグラディ氏は「我々全ての団体が同一歩調を取ることは真に良い ニュースだ」と語っています。 一時はゴルフへのこの能力強化薬物禁止方針導入に、証拠が無いことを理由に難色を示していたこともあるフィンチェム氏は、「我々は与えられた世界的な方向 に従っている」と話していますが、「これから向かう方向に対してじっくり考えている」とも述べています。
ドーピングテストを管理するための費用がツアーにかかってきますが、フィンチェム氏の見積もりでは、PGAツアーが支出する費用は、これから2、3年のテ ストで年間100万ドルから150万ドルにも上ることが予想されます「これを行うことは決して安い買い物ではない」とフィンチェム氏が認めているように、 日本のツアーは資金が出せないのか参加していないようです。
ゴルフウィーク誌記事によると、オーガスタナショナル、R&A、USGA、PGA of America及びヨーロッパツアーを含む世界の主要ゴルフ組織は「全ての組織の主要選手権試合に於いて施行するテスト結果が陽性となった場合、制裁を課 す方針を支持する」とのコメントを出しています。
そもそもドーピングテストは国際オリンピック委員会(IOC)が、競技者の競技能力を強化したり、強化する効果をもたせることを目的とする物質や方法の使 用を禁止したことから始まりました。医学的倫理に反するこのような行為が一般にドーピングと呼ばれています。要するに、薬などを使用して不正に競技能力を 高めることなのです。
1988年のソウル・オリンピックの時、ベン・ジョンソン選手が金メダルや世界新記録を取り消され、ドーピングが大きな話題になりました。しかし監視の目をすり抜けて現れる新種の薬物と、最新の技術を駆使して見つけ出す検査機関のイタチごっこになっているようです。
ドーピングがいけないとされる理由は(1)スポーツマンシップに反する。(2)薬物の副作用により健康を害する。(3)薬物汚染(麻薬など)として社会問 題である。いろいろ理由はあるかも知れませんが、本来スポーツは自分の身体を鍛えて能力を競うフェアプレー精神のもとに行われますが、薬の力を借りて競技 能力を高めることはフェアではないということです。
英語Dopingは南アフリカの先住民のカフィール族が、Dope(ドープ)という刺激・興奮するドラッグを戦い前の出陣式などに疲労回復・士気向上のた め使用していたことに由来しています。一般ゴルファーやゴルフファンにとっては、ゴルファーの薬物使用問題は笑い話に過ぎないかも知れませんが、プロゴル フがパワーゲームとなった現在、選手の薬物使用は現実問題と認識され実施が決まったのですが、皆さんが売店で飲む「リポヤク」もドーピングテストをしても らったほうが良さそうです。
米国ペンシルバニア州立大学名誉教授のチャールス・イエサリス氏は、「確かにゴルファーはNFL(プロフットボール)のラインバッカーのようになることを望んではいない」と述べています。
イエサリス氏は能力強化薬物について20年以上も研究したデータから、正常に管理された使用なら、薬物やステロイド服用は、高血圧・狭心症薬と同様に有効 だとしており、ステロイドはゴルファーが練習から回復するのを助け、高血圧・狭心症薬はパッティングの際の心臓のドキドキを抑えることが出来ると言ってい ます。
イエサリス氏が言うのは、「これは選手が18ホール戦うためでは無く、試合のため練習でバケツ100杯分のボールを打つ事に効く」と言うことで、その事にはゲーリー・プレーヤーも納得しています。
小柄な体をトレーニングで鍛えてグランドスラムを達成したゲーリー・プレーヤーは、今年の全英オープン会場で、能力強化薬物を使用している選手の存在を知っていることを明かし、世界のトッププレーヤーの内10人は使っているだろうと話しました。
ツアープレーヤーのフィットネストレイニングを担当しているランディー・マイヤー氏は「ゲーリーは一般市販の薬剤をステロイドと混同したのだ。私はツアー プレーヤーの80%がプロテインパワーや他のサプリメントを服用しているのを知っているが、それらは全て合法的なものだ」と話しています。
タイガー・ウッズを含む多くのツアープレーヤーはドーピングテストの導入に賛成していますが、真相は来年のお楽しみということです。


