マスターズ2008
2008年メジャー第一戦マスターズが終りました
オーガスタナショナルをプレーしたことはありませんが、1974年にゲーリー・プレーヤーが2度目の優勝を果たした頃からマスターズは毎回見ています。
独学でゴルフを始めていつも読んでいたのがゲーリー・プレーヤーの著書でした。
17歳でプロに転向したゲーリー・プレーヤーは59年に初メジャーの全英オープンを制しています。29歳という若さで史上3人目となるグランドスラムを達成した南アの英雄です。
戦うこと、生きること、そして自分を鍛えることに、熱心で私が一番憧れた選手です。日本でも読売オープンに優勝した最終ラウンド直後に、ラウンドの内容が気に入らないとコースをジョギングして話題になりました。
帽子から靴まで黒装束がトレードマークで、私も真似をして大事なラウンドは黒と決めていました。
今年のマスターズはゲーリー・プレーヤーの秘蔵っ子トレバー・イメルマン(28)が通算8アンダーの280で優勝しまた。
初日から首位を守り、2位のタイガー・ウッズ(米国)に3打差をつけて制覇。南アフリカ勢の優勝は78年大会のゲーリー・プレーヤー(72)以来30年ぶりでした。
そういえば最終日のキャップとシャツの色は黒でしたね。
06年の米ツアー新人王獲得から、わずか2年でマスターズを制したのです。初日から首位を守ってのVは、80年のバレステロス以来28年ぶり。
05年のマスターズでホールインワンを決めた16番ショートではボールを2日連続でクリークに入れてダブルボギーと終盤にとても嫌なムード。
その生みの苦しみから救ってくれたのが、母国、南アフリカの英雄ゲーリー・プレーヤーでした。マスターズ3勝、今年で最多51回目の出場を果たしたプレーヤーでしたが予選落ちでした。
帰宅途中の前夜、イメルマンの留守番電話に声を吹き込んだ内容は「自信を持って戦え」「パットの瞬間、顔を動かさずもう1秒だけ間を置くように。君なら優勝できるはずだ」その言葉を心の支えに見事に優勝しました。
イメルマンは「私にとって大切な人は何人かいますが、プレーヤーさんとは5歳のときに地元のゴルフ場で知り合いました。プレーヤーさんは、まだ前歯もない 私を抱き上げて一緒に写真を撮ってくれました。まだその写真を持っていますがそれが彼と初めて会った日でした。子供ながらゴルフが大好きだった私をプレー ヤーさんは気に入ってくれて、手紙のやり取りや、電話をすると必ず対応してくれましたね。アドバイスもしてくれましたし、いつも私を応援してくれていまし た。ゴルフの調子が悪い時はレッスンだってしてくれましたし、励ましの言葉も貰いました。だから、私にとって父親的存在ですね。あれほどの成績を残してい る人が、味方になって応援してくるのは心強いですし、感謝の気持ちで一杯です。」と優勝インタビューで答えました。
昨年12月に腹部の腫瘍(しゅよう)摘出手術を受けて、約20センチの傷あとに痛みがある中での勝利で「歩くことも大変だった手術直後を思えば、ゴルフが できるだけでも素晴らしい。この優勝を機に、もっと強い選手になりたい」穏やかな笑みが淡々とした彼のプレースタイルと重なって見えました。
プレー中イメルマンはルーティーンから目線を低くターゲットラインに這わせ、決して目線を飛ばすことなくスイングしていましたね。4日間を通じてのフェア ウエイ・キープ率は群を抜くトップ(85.71%)という安定したティーショットに加え、アイアンショットにも切れがありパーオン率は2位 (70.83%)でした。
パッティングも4日間で3パットが2回あるものの平均パット数は2位(1.56)というデータが残っています。
緻密なプレースメントで最終日には強風で上位がスコアを崩す中、過酷な戦いを勝ち抜いたのです。シーズン序盤から突出した強さを発揮したタイガー・ウッ ズ。今季は米国PGAツアー4戦に出場し、実に3勝をマークし欧州ツアー「ドバイデザートクラシック」でも勝利を挙げるなど、明らかに周囲とは次元の異な るステージでプレーしています。
タイガーの強さを彼自身は「僕の最大の武器は創造力だ。あるショットの最適な打ち方といった、他の人には見えないものを見せてくれる心の眼。ゲームの中で ゲームしているんだ。僕は早くから心の中でのゲームを上達させてきた。自分で自分を磨く重要性は語りつくせない」と述べています。
「大差をつけた最終日にゲームに集中し続けるのはとても難しい、一度集中を途切れさせてしまうと収拾がつかなくなるからね」とも語っています。
常にトップで戦うタイガー流のゴルフゲームは①ティーショットをフェアウェーの打つ②グリーンに乗せる③カップに入れることを淡々と繰り返し、優勝やスコ アに目標を置くのではなくプレショット・ルーティーンと決断、スイングテンポを信じるといった「プレー集中力」を途切れさないことに目標を置いた18回の 得点ゲームなのではないでしょうか。
悪いショットの原因は悪いスイングですが、悪いスイングの原因は悪い思考です
良いショットと悪いショットの違いは、自信の大きさだと思います。文字道理、自分を信じる気持ちが重要なのです。自信を失った時にどうやって取り戻すかが問題です。
自信は無くなってしまった訳ではありません。ただ貴方自身のどこかに隠れてしまっただけなのです。心の中に理想の自分を持ち、それに向かって努力し続けることが「自信」を取り戻す鍵です。
最高の自分を常にイメージすることでタイガー・ウッズのように自分の価値を自分で上げられるのです。今年話題の石川遼プロに一番必要なのは、トレバー・イメルマンにとっての母国の英雄ゲーリー・プレーヤーのような、世界を知るもう一人の父親ではないでしょうか。


