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E-mail: sammy@sammygolf.com
Open: 12:00~20:00 (月曜定休)

Kankokutei

全英オープン 2015

松山英樹がメジャー初制覇となるのか?

ジョーダン・スピースが「年間グランドスラム」へ

メジャー3連勝を果たすのか?

前回このコラムで述べたオーストラリア勢、

南アフリカ勢の台頭はあるのか?

「自然との闘い」と呼ばれる最古のメジャー「全英オープン」が開催されました。

硬いフェアウェーにフェスキュー芝の深いラフ、

一日の中に四季があると言われるほど、天候は目まぐるしく変化し、

選手たちを苦しめるのが例年の「全英オープン」です。

開催コースの「聖地・セントアンドリューズ」は、

飛距離を求められるわけではなく、

コースマネジメントに長けたプレーヤーに有利なコースです。

最難関の17番パー4は、ナイスショットが転がり落ちて、

グリーン手前の「トミーズバンカー」に入れば、

『7』にも『8』にもなる恐怖のホールとして有名ですが、

毎回プレーヤーの置かれたポジションが、

スコアに影響を与えるキーホールとなっています。

最近の松山はケガの少ないマネージメントが身につき、

普通にやれば20位以内には当たり前で、

調子が良ければトップ10、パットが入れば

優勝争いも十分可能だと思っていました。

問題のパッティングですが、18位に終わった6月の

「全米オープン」でもグリーン上で苦戦していました。

「聖地・セントアンドリューズ」では徹底して

右サイドに多いバンカーを避け「バンカーに入れない、

3パットしない」をひたすら繰り返せば、優勝争いできると期待していました。

6アンダーの10位タイからスタートした3日目は、

紙一重でチャンスを逃しながらも

12番まではスコアを伸ばし優勝戦線に浮上します。

しかし14番で3パットのボギー。

17番では中島常幸が78年に脱出に4打を要し、

優勝争いから消えた「トミーズバンカー」に打ち込みボギーと、

スコアをひとつ伸ばすにとどまりました。

 

悪天候のため月曜日となった最終ラウンド、

首位と5打差のトータル7アンダー18位タイからスタートした松山は

スコアを伸ばします。

しかし「何かが足りないから勝てないんだと思う」と、

その“何か”はやはりグリーン上でした。

1番から幸先よくバーディを奪って立ち上がると、

5番、7番、10番とバーディを奪い、首位に1打差に迫りましたが

「この風なら前半はスコア出ると思っていた。トータル13アンダーから、

15アンダーくらいまでいけばチャンスはあると思っていた」と

いい流れに見えました。

 

しかし流れを逃したのはコースの最北端から折り返す12番パー4でした。

約1メートルのパーパットを外す痛恨のボギー

「ミスヒット、もう少し落ち着いて打てばよかったけど」と、

失速のきっかけはやはりパターでした。

15番、16番では共にブッシュからのセカンドショットで

ボールに上手くコンタクトできず連続ボギー。

1つのパットをきっかけに悪くした流れにのまれて、

頂点は遠くかすんでしまいました。

 

4日間では初日が33パット、第2ラウンドに圧巻の24パットで

上位浮上を果たしましたが、第3ラウンド、最終ラウンドと

共に30パット以上では戦いになりませんでした。

「今週は1日だけ入ったので、それを思い出して

次につなげられるように練習していけたらいい」と、

悔しそうに語っていました。

今季はここまでトップ10に8度入っていますが、

頂点には今大会も届きませんでした。

4日間合計でアウトは14バーディ・ノーボギーと

抜群のスコアをマークしたのに対し、

インは4バーディ・10ボギーとしたのが敗因でしたが

「11番からのプレーが4日間耐えきることができなかった。

まだこのコースを攻略できる力がなかったんだと思う。

ショットでもパットでも技術もそうだけど、

嫌なところでもしっかり打ち抜く心の強さが必要だと思う」と振り返っていますが、

まずは今期初勝利を目指して欲しいものです。

 

優勝争いは3つ巴のプレーオフの末、

米国のザック・ジョンソンが制しました。

聖地連勝を狙った2010年覇者、南アフリカの

ルイ・ウーストハウゼン、オーストラリアのマーク・リーシュマンと

4ホール(1番、2番。17番、18番)のプレーオフを戦ったZ・ジョンソンは、

4ホールを1アンダーで回り、2007年の「マスターズ」以来

2つ目のメジャータイトルを手にしました。

 

トータル9アンダーからスタートした最終日は2番のバーディを皮切りに

12番までで7つのバーディを量産。

難所の続く終盤は13番でボギー。

さらに17番もボギーとし一歩後退したものの、

最終18番では値千金のバーディを奪い、

しゃがみ込みながらガッツポーズを繰り出しクラブハウスリーダーとなりました。

迎えたプレーオフでZ・ジョンソンは「1番と2番は、

絶対に取らなくてはいけないと考えていた」と、

決してやさしくないバーディーパットをねじ込み、

プラン通りプレーオフをリードします。

17番のピンチは、他の二人がパーパットを外した後、

ボギーパットを沈めますが、L・ウーストハウゼンが

パーを拾っていたら展開は変わっていたでしょう。

最終18番はバーディを逃したもののパーで上がり、

久々の「メジャー制覇」となりました。

2007年に「マスターズ」を勝って以降、

2011年以外は勝利を挙げ続けていますが、

メジャータイトルに届かなかったことを「長かった。言葉にならない。

全英オープンで優勝できるなんて、夢がかなった。

ギャラリーも素晴らしかった。ありがとう。

キャディのデーモンそして私のワイフ、キムにも感謝したい」と語りましたが、

一週間、雨と風に悩まされた「聖地」の空は青空に変わっていました。

 

62年ぶりとなる「マスターズ」からのメジャー3連勝を狙ったジョーダン・スピースは、

14アンダーの4位に終わり快挙を逃しました。

1打差を追う16番パー4では20メートル近いバーディーパットを沈め、

流れはJ・スピースに傾いたかに見えました。

しかし17番パー4で2メートルのパーパットを外すと、

18番パー4の第2打は“罪の谷”と呼ばれる深いくぼみにショート。

そこからのバーディートライはわずかにカップの左をすり抜け、

快挙はなりませんでした。

 

18番のセカンドを「クラブ選択のミス、

すべての場面で正しい決断をするのは難しい。

自分を責めたりはしないよ」と21歳とは思えない

冷静さで「敗戦」を受け入れていました。

「聖地」には表の顔と裏の顔がありました。

海に向かうアウトに対し、折り返しのインで

アゲインストとなることが多かった今大会は、

バックナインの難度が格段に上りました。

アウト5番とイン14番のパー5で

ドライビングディスタンスの計測を行っていましたが、

5番の全選手の平均が315.3ヤードだったのに対して、

600ヤード超えホールの14番は273.5ヤードと、

いかに強烈なアゲインストが吹いていたかが判ります。

 

優勝したZ・ジョンソンは4日間通算で

バックナインで3つスコアを伸ばしています。

メジャー3連勝は逃したものの4位タイに入った

J・スピースもバックナイン通算は4アンダーでしたが、

4日間を通じて一番難度が高かったのは、

やはりホテル越えのティショットを放つ17番パー4で、

平均ストロークは4.655。

ダブルボギー以上が43個と「キーホール」になりました。

 

「ものすごいパットの名手が来季から来るぞ」と、

下部ツアーからの昇格時から話題になったZ・ジョンソンですが、

キャディ役を買って出たのが、大男のデーモン・グリーンでした。

スコット・ホークのキャディを務め「グリーンを正確に読むグリーン」の

異名を持つD・グリーンは「長年のボスを捨てて

将来性ある若者ジョンソンへ乗り換えた」と批判されたこともありましたが、

ある意味最強のパートナーの誕生でした。

例年よりもソフトなフェアウェーとグリーン、

戦前の優勝予想では飛距離を誇る選手たちを推す声が多かっのですが、

Z・ジョンソンの今季米ツアーでの

ドライビングディンスタンスは162位(279.5yd)でした。

今大会も決勝進出の80人のうち60番目でしたが

「最強コンビのパッティング術」が勝因の「全英オープン」でした。



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