国際化戦略
トゥルーテンパー社は「ダイナミックゴールド」の性能とフィーリングをコンセプトに、新軽量シャフト「ダイナミックゴール ド・ハイローンチ」の発売を発表しました。「ダイナミックゴールド」は1980年の発売以来、四半世紀にわたり世界ナンバー1のスチールシャフトとしてプ ロの使用率も非常に高いシャフトです。
今回発売される「ハイローンチ」は、「ダイナミックゴールド ライト」(99年発売、100g以下)、「ダイナミックゴールドSL」(04年発売、100g以下)に続くシャフトで重量は実質、100〜110g台の中軽量級シャフトです。
最大の特性は、ボールの初期飛び出し角度を「ダイナミックゴールド」よりも1・8度アップし、ややスピンも抑えていること。弾道のピーク軌道を最大化した ことで、「ダイナミックゴールド」のフィーリングを生かしてボールをより高く上げたいゴルファーが対象者になります。当然シリーズ初の先調子設計というこ とです。「軽すぎない適度な重量があり、思い通りに楽にボールが上がります」と、発売元は説明しています。なお、スペックは「X100」(110g)、 「S300」(105g)、「R300」(100g)の3機種です。
「ハイローンチ」の考え方はライバルのライフルシャフトの専売特許だったはずです。
2006年にロイヤルプレシジョン「ライフル」ブランドを獲得し傘下におさめたことで、発売可能になったネーミングですね。トゥルーテンパー社は生産能力 拡大のため、新しいシャフト工場を中国上海郊外にオープンしました。同社CEO社長のスコット・ヘネシー氏は、「この新工場操業開始は、成長しつつある世 界のゴルフ産業、特にアジア地区ゴルフ業界に対し、当社が十分に支援サービスするため」と話し、2008年度にはフル生産に入る予定と付け加えています。 「ハイローンチ」は体格が良い欧米人ゴルファーには必要なく、アジアゴルファー向けの商品であることは間違いありません。
ロイヤルプレシジョン社もライフルの軽量シャフトを日本向けに発売していました。
またトゥルーテンパー社は、日本のクラブヘッドメーカー、(株)三浦技研(Miura Golf 社長:三浦勝弘氏)及び同社の専門フィッターネットワークと米国市場で提携することとなり今回のPGAショーに出展しました。この提携は、両社が持つ高級 クラブパーツ供給を拡大することにより、両社のフィッティングプログラムを高めるための提携だそうです。
トゥルーテンパー社セールスマネージャーのビル・レインジ(Bill Lange)氏は、「ミウラゴルフは、当社の高級ツアーコンセプトシャフトプログラムと完全にフィットする、クラフトマンシップによる鍛造アイアンヘッド に関する優れた経験と性能を有している」と話しており、一方のミウラゴルフ(三浦技研)北米事業の副社長、ビル・ホロワティ(Bill Holowaty)氏は、「ミウラゴルフとしては、トゥルーテンパー社及び同社の高級ツアーコンセプトシャフトプログラムと提携出来ることを喜んでいる。 ミウラの名前は40年以上にわたり優れた品質とクラフトマンシップと共にあり、この提携は、ミウラとトゥルーテンパーを知る洗練されたゴルファーに対し、 ゴルフクラブの提供をするという我々の目標を促進する」と話しています。
ミウラの工場と、私のミラクルアイアンを作っている工場は同じ街にあります。メッキ屋さんも同じです。大手マーカーのOEM専門だったミウラ。メーカーか らの注文がなくなったため自社ブランドでの海外進出でしょう。日本の軟鉄鍛造アイアンがもう一度世界から注目されることはうれしいことです。
ダイワ精工株式会社ゴルフ事業部は、同社ゴルフ用品ONOFF及びGIIIによる2008年度、米国市場再進出を発表しました。ダイワゴルフブランドの製 品は、カリフォルニア州セリトスに本社を置くダイワゴルフUSA社より出荷される予定で、出荷開始は2月下旬からの発売予定です。
ドライバーのSシャフトでも300g前後の総重量で、Rシャフトは280g台の超軽量が売りのクラブのはずです。そのまま欧米人に販売するには軽く、やわ らかすぎるのではないでしょうか。はたして日本で10万円のドライバーが、400ドルでプレミアムといわれる欧米で売れるのでしょうか?
ホンマはアメリカに進出する際にキム・ミヒョンと契約しました。
バンコクで合宿中のキム・ミヒョンにクラブを届けに来たホンマの担当者の話では「在米韓国人をターゲットに考えています」とのことでした。
ダイワも韓国で好調な売り上げを記録しているようです。となるとターゲットは在米韓国人ということになるのでしょうか。しかし韓国の販売システムには問題があります。
インターネットの普及とともに、少ないマージンでも販売する競争が激しくなっていて、価格も日本よりも安くなっています。
もちろん定価で販売しているショップなどありません。またノルマを達成すると、現金でキックバックする輸入代理店が多いため、キックバック目当ての商売になってきているようです。
売り上げが伸びないと代理店契約ごと転売してしまうことも良くあります。日本でも同じように売れない新製品は、半年もするとディスカウントショップや中古ショップに並びます。
結果としては商品価値を下げるような一年中ディスカウント状態の販売システムは、ゴルフ業界にとってはいかがなものでしょうか。


