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SAMMY'S GOLF CO.,LTD.
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MOBILE: 087-906-7272 (日本語)
FAX: 02-259-2662
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E-mail: sammy@sammygolf.com
Open: 12:00~20:00 (月曜定休)

Kankokutei

松山の快挙 12月1日2011年

「三井住友VISA太平洋マスターズ」は、ディフェンディングチャンピオンの石川遼と同学年の松山英樹が優勝を飾り、1973年のツアー制施行後、史上3人目となるアマチュアVが達成されました。通算9アンダーの8位、4打及ばず連覇を逃した石川は、試合後この日の17番で達成したホールインワン賞を受賞するため、18番グリーンでの表彰式に参列し、満面の笑みで勝者の松山を讃えたのち、クラブハウスに向かう途中「中学生の時、一緒に回っていた選手が優勝したのは他の選手が勝つよりも一味違ったものがある」と語りました。

 

今年のマスターズで日本人初のローアマチュアに輝いた松山はトップに2打差の2位から最終日のスタートでした。「マスターズチャンピオン」チャール・シュワルツェルとのラウンドでも、臆することなくスコアで勝った段階で期待できると思いましたが、本当に強い勝ち方でした。2番でボギーが先行しながらも続く3番のパー5は3番ウッドで3mに2オンを果たし、イーグルを奪取。6・7番の連続ボギーでトップに1打差の2位タイで折り返すと、14番からの2連続バーディで抜け出し、単独首位に浮上しましたが、この日のパットの打ち方は完璧でした。左右のつま先を閉じて広めのスタンスから、ターゲットラインに重心を預ける様にストロークするのですが、下半身はまったく動きませんでした。 

 

アーノルド・パーマーがアドレスで両膝を絞ってパッティングを打っていたのと、ゲーリー・プレーヤーが右足を引いてクローズに左重心で構えてストロークしていたのと同じで、しっかり打てる攻撃的なパッティングスタイルといえます。高速グリーンの時代になって下半身を固める傾向は少なくなってきたように思いますが、松山の攻めのパッティングは魅力ですね。松山は16番パー4と17番パー3のティショットでプレッシャーからの力みか、切り返しで上体が大きく揺れてしまい右に曲げてしまいます。17番はボギーとするものの、1打リードで迎えた最終18番パー5、残り177ヤードの第2打をピン右50センチにつけるスーパーショットでイーグルを決めプロゴルファーを相手に優勝を決めました。14番でエッジからの3パットで順位を落とし、2打差で我慢のゴルフを続けていた同じ組の谷口が、見事にイーグルチャンスに乗せた後、プレッシャーの中での松山のスーパーショットは見事で、全盛時のタイガーや石川と同様に「何かを持った」プレーヤーということでしょう。スイング時の下半身の動きは、賞金ランキングをリードするベ・サンムンに匹敵する世界レベルの安定感でした。

 

石川は完全復活を果たしたように思います。最終日はボギースタートで連続バーディの後ダブルボギーと相変わらずの前半でしたが、後半はイーグルを狙った18番のセカンドだけが悔まれるというほど安定した内容でした。「18番のセカンドは英樹とまったく同じ距離でした。177ヤード、8番アイアン」。石川はグリーン右手前の池に入れて逆転のチャンスを逸し、松山はピン右50センチにつけてイーグルフィニッシュを決めたのですが「そこに技術の差が表れました」と苦笑いで立ち去ったのですが、ウォーターショットがグリーンオーバーした後の、奥からのアプローチが石川の真骨頂で、とても寄りそうもない場所からのパーセーブでした。アプローチの感性では、松山はまだまだ石川に敵わないでしょう。

 

松山の登場で、一人で日本のゴルフを背負ってきた石川の周囲にもいろいろな変化がありそうですが、本人が集中を切らさなければ、石川の復活は間違いありません。「勝負に負けたことは悔しい。でも、ジュニアの時からこういう舞台を夢見てお互いやってきた仲。それを考えると、これほど嬉しいことは無い。勝負っていいな、と思いました。負けは悔しいけど、勝った選手の最後の18番の攻め方に本当に脱帽だし、勝てるゴルフを十分していた。優勝者にふさわしいプレーだったと思います。勝てるチャンスで、しっかり勝つことが信じられないくらいすごい」と、同級生の優勝を冷静に受け止めています。

 

胸のすくようなフルスイング、恐れを知らないアグレッシブな攻め。2人のプレースタイルは似ていますが、石川はお互いの違いを「僕と英樹でプレースタイルは似ているかもしれないですが、優勝争いしているときの心理状況、自分にどういう言葉をかけているか、というのは違うと思う。英樹は心に波が立たない選手。歩き方だけではスコアがいいのか悪いのか分からない。良いプレーが出来ていると堂々と歩いて、悪かったら下を向くというのは、人間としては当たり前にあると思うんですが、それが英樹には無い。すごく堂々と歩いているわけでもなく、ずっと下を向いているわけでもなく、ずっと同じところを見ながら、まったく信念が揺らがない感じ。すごく切れ味のあるショットを生むのはそういう心理状態じゃないかと思います」と自身との違いを評価しています。

 

石川は2007年の「マンシングウェアオープンKSBカップ」で史上最年少優勝を飾ってからというもの、将来は同世代の選手と同じ舞台で戦いたいとライバルの登場を心待ちにしていました。ラウンド直後、石川は杉並学院高の後輩、伊藤誠道らに「みんながここで英樹みたいに優勝争いをするんだぞ」と声をかけたそうですが、新しい波が日本の男子ゴルフ界に起こりつつあります。

 

松山は震える両手でボールをカップに沈めても、雄たけびも、派手なガッツポーズも無く、イーグルで決めた歓喜のシーンは、帽子を取ってペコリと頭を下げ、同伴競技者に礼をつくして握手を交わしただけでした。「嬉しいけれど、本当に優勝したのかなと言う感じ。ローアマを狙っていたら優勝しちゃいました」最終日前夜も緊張に悩まされる様子も一切なく、最終18番のティグラウンドで発した言葉も「腰は痛くないな。腹筋がついたかな」とか。マスターズで日本人史上初のローアマチュアに輝いた「強心臓」ぶりはこの日も健在でした。世界最高峰の舞台を経験した後、飛距離と安定性を同時に求め、半年あまりで何度もスイングを変えてきたといいます。体格はひと回り大きくなり、ズボンのウエストは当時より3サイズ大きくなっています。10月にアジア・アマチュア選手権を制し来年のマスターズ出場権も獲得すると、直後の「日本オープン」ではオーガスタ用のウェッジをテストし、来年の夢舞台の準備も始めています。

 

2007年の「マンシングウェアオープンKSBカップ」で当時高校1年生の石川遼が優勝を達成しましたが同学年のスターの存在は、松山にとっても“特別”のものだった様です。快挙の2カ月前、ジュニアの大会で優勝争いした相手が、プロを相手に勝った。日曜日の昼間、バスの中で友達から知らされると「絶対ウソ!ローアマだろ?」と信じられない、信じたくない思いでいっぱいだったと語ります。「悔しかった。すごいなあ、いいなあと思った」というのが15歳の正直な気持ちだったのでしょう。2013年までにプロ宣言すれば、シード権も得られますが「大学に行っているからこそ、力がついている。ちゃんと卒業してからプロの道に行きたい」と、当面はアマチュアとしてプレーすると明かしています。しかしアマチュアとして参加資格を得ている来年の「マスターズ」終了後、石川のライバルとしてプロ転向表明をして欲しいと思います。

 

2打差の単独2位は谷口徹でしたが、最終組での直接対決に敗れたことを悔しがっていました。前半3番からの2連続バーディなどで優勝争いを引っ張った谷口は、中盤に得意のパッティングが冴えずスコアを伸ばせずにいました。最終18番ではピン左2メートルに2オンさせ、意地のイーグルを奪い通算11アンダー。しかし松山もイーグルを決め「最後は引導を渡されてしまいましたわ」と語りましたが、アマチュアの松山が優勝したため、副賞のBMWと優勝賞金は谷口が獲得しました。「松山は最初からアマチュアとは思っていなかった。スケールもでかい。パターの達人だ。ドライバーも飛んで曲がらない。マスターズもそうだしアジア・アマチュア選手権でもそう。大きい試合に強いねえ」と評した19歳にホールアウト後「いつでも来いよプロに、いつでも来れる」と、ツアー通算17勝の名手は、最高の言葉で讃えました。

 

その谷口が上田桃子を復活させました。07年、最終日のアルバトロスで優勝を決め、米ツアーへの扉を開いた思い出深い大会で上田は、その相性の良さを存分に発揮し2度目の優勝を果たしました。08年から米ツアーに参戦していますが、日本の賞金女王という実績を持ってしても、米ツアーでの優勝はつかめそうでつかめませんでした。09年、10年、そして11年と、4年の月日が流れ、「もう勝てないんじゃないか」という恐怖心にも襲われていたといいます。そんな上田に手を差し伸べたのが谷口でした。谷口は最近、教える楽しさを覚えたようで「ダンロップフェニックストーナメント」で、逆転でツアー4勝目を挙げた武藤俊憲、ツアー2勝の松村道央のほか、9月のフジサンケイで初優勝した諸藤将次やANAオープンで優勝争いを繰り広げたアマ・伊藤誠道も“谷口道場”の門下生です。

 

谷口は上田の練習ラウンドに同行し、直接指導を行ったのですが、現役ツアープロとしては極めて異例なことでした。「コースの中ではゲームを楽しめ」とわざわざ会場に足を運んで上田を熱血指導してくれた谷口の言葉を思い出し、考え過ぎないように、ポジティブ思考で、良いイメージだけを持ってプレーしたといいます。「本当はシーズン中盤の方がショットが良くて、今日のショットでこれまでならアンダーが出る内容じゃなかったけど、マネジメント一つでこんなにバーディが獲れるんだなと思いました。久しぶりに乗ってきますね」と谷口効果を語っていました。

 

「谷口さんからは試合前日、“いろいろ言ったけど、何も考えるな”“自分のやることに集中しろ”とメールをもらいました」という上田の初日は首位に1打差の4位に。さらにその夜も「谷口さんに連絡しました。“練習しまくったんやろ”とか“休むことも大事”とか“良い日に、良いイメージで終わることが大事”とゴルフ人生にためになる話を聞けました」と2日目は2位に3打差をつけ単独首位に立ったのです。「谷口さんには、“絶対に明日は追いつかれると思うから、そのときに「自分が勝つ」という強い気持ちでいること”と言われました」と、その予言通り、最終日はフォン・シャンシャンに並ばれプレーオフとなるも、3ホール目にバーディを奪い、栄冠を手にしたのです。上田は試合後、米ツアー仲間の宮里藍や宮里美香に祝福され号泣していました。谷口を含め、周囲の支援に応えることができて、ほっとしたのかもしれませんが、谷口道場の看板娘になりました。

 

石川が復活をかけて挑戦した「プレジデントカップ」が終わりました。2日目はP・ミケルソンが帽子を飛ばされるほどの強風でしたが、打つ場所とグリーンでは吹き方が違う様で、風が読みにくそうでした。広いフェアウェイと、チップス型で傾斜のあるグリーンが開催コース「ロイヤルメルボルン」の特徴です。広いフェアウェイは、見た目は簡単そうに見えますが、ピンの位置によってはフェアウェイでもグリーンが狙えないようなホールもあり、ピンを狙うには、どこにショットを落とすかというのが重要なコースでした。ワンオン出来るような短いホールも多いのですが、ワンオンを狙ってオーバーするとバーディどころかパーをセーブするのがやっとという場面も多く見られました。グリーンエッジとバンカーの境がなく、バンカーの縁がグリーン面にあるため、落としどころを間違うとグリーンの傾斜で、そのままバンカーに転がり落ちていくシーンが何度も映し出されましたが、石川も初めての経験で戸惑っているようでした。最近の傾向は距離を長く、フェアウェイを狭くして、ラフを伸ばして難しくする傾向がありますが、距離が短く、広いフェアウェイでラフが深くなくても、これだけ難しく出来ることを、またコースをチャレンジングに、トーナメントをエキサイティングにする方法を「ロイヤルメルボルン」が教えてくれたように思います。

 

初日、2日目は、石川をパートナーに指名した「南アの英雄」E・エルスとのラウンドでしたが、流れを引き寄せることができずに連敗。特に2日目はノーバーディのラウンドで地元紙の報道では「輝きを失った石川」と酷評されるほどでした。しかし3日目に再びE・エルスとのラウンドでリベンジを果たします。1UPで迎えた16番からの終盤3ホールで、外すと勝敗にかかわる大事なパットを連続で決め、勝利に貢献し、地元の大声援を受けました。最終日のシングルスもババ・ワトソンを相手に2ホールを残し3アンド2で勝利し、2日連続で世界選抜にポイントをもたらしたことは大きな収穫で、終盤の日本ツアーにも期待が持てる活躍となりました。



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