石川の認知度のスピード
石川遼が「ゴルファー日本一」のタイトルを、あと1歩で逃しました。最終日、神がかり的なプレーを展開した小田龍一と、自 分のプレースタイルに徹し、首位に並んだ今野康晴とのプレーオフ2ホール目のバーディーパットが惜しくもカップに蹴られ、2年連続の2位に終わりました。 それでも勝負どころの17番で、カメラのシャッター音に邪魔されながらバーディを奪うなど、1万7千人を越す大ギャラリーの前で激闘を演出。史上最年少優 勝記録の更新は来年に持ち越しとなりました。
石川は「呼吸も難しくなるぐらいの状態が20ホール続いて、それが終わって一気に力が抜けたようなすがすがしい気分になりました。やり切った。かなり気持 ちいいです」と日本最高峰の舞台で力を出しきったという充足感を語りました。首位で最終日を迎え、1打差の2位の今野との最終組。「いつチャンス、ピンチ が来るかわからない。逃しちゃいけない。ピンにつけなきゃいけない。そういう中で気持ちをコントロールするのが難しかった」メジャー大会ならではの難設定 とその重圧の中で、プレジデンツカップからの転戦も重なり、肉体も、神経もすり減らすような戦いだったのでしょう。
6番のバンカーからの第4打では、バックスイング中にギャラリーの携帯電話のカメラシャッター音に妨害されました。想定外のハプニングに、手で自分の太も もをたたき、珍しく怒りをあらわにしていました。仕切り直して打った球はグリーンを大きく越えて奥ラフへ。ダブルボギーで通算4アンダーとし、この段階で 小田に並ばれてしまいました。それでも「最終的には、あのダブルボギーが大きかったのかもしれませんが、悔いはないです」と精神的な動揺を「プラス思考」 で乗り切ったようです。集中力を切らすことなく、後半でスコアを2つ伸ばして迎えた17番のバーディチャンスにも、再びシャッター音が、しかし今度は仕切 り直してひと呼吸置いた後、5メートルのパットをきっちりと決め、通算6アンダーで首位に並び、プロの大会では初のプレーオフに持ち込んだのです。「もし 初めて来た人で知らなかったら、しょうがない。あれが分かっていた上での行為だったら悲しい。本当は優勝してみなさんに言いたかった。マナーを守って見て いるギャラリーがかわいそうです」と語り、ギャラリーのマナー向上を訴えました。
写真に残したい気持ちは分かりますが、その行為がショットや勝負に大きく影響を及ぼし、プレーヤーや、マナーを守って応援しているギャラリーにも迷惑を掛 けていることになぜ気付かないのでしょうか。トーナメントの緊張感をプレーヤーと一緒に感じられるゴルファーは幸せです。そこで戦っている選手には「輝く オーラ」すら感じるものです。それが感じられず、自分勝手な行動をとるギャラリーは、ゴルフのセンスを持ち合わせていない、かわいそうなゴルファーなので しょう。すばらしいプロの本当のワザを見るには、ギャラリーも邪魔にならないようお互いに協力し合うことが必要です。
優勝した小田龍一は、8番のティショットをなんと応援に来ていた優子夫人に当ててしまいました。左肩に直撃を受けた優子夫人は「先回りして落下地点にいました。『来たぞ』という声で振り向いたら当たって、頭が真っ白になりました」と誰の球かも分からず、後で夫のボ


