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SAMMY'S GOLF CO.,LTD.
Bangkok Studio
日本料理・絆3階
3F 595/9 Sukhumvit 33/1 Sukhumvit Road
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MOBILE: 087-906-7272 (日本語)
FAX: 02-259-2662
URL: www.sammygolf.com
E-mail: sammy@sammygolf.com
Open: 12:00~20:00 (月曜定休)

Kankokutei

韓国勢の強さ

日本人として孤軍奮闘の感がある石川ですが4月の「マスターズ」出場へ向け、世界ランキング50位以内を目指しPGAツアー「プエルトリコオープン」から「トランジションズ選手権」そして4年連続出場となる「アーノルド・パーマーインビテーショナル」と3連戦に望むことを決めました。「アーノルド・パーマーインビテーショナル」終了後に発表される世界ランキングで50位以内に入れば、自力で「マスターズ」出場権が獲得できるため、重要な戦いが続くことになりました。

しかし「マスターズ」の主催者は「特別招待選手」として石川をリストアップしました。「マスターズ」の出場資格には歴代優勝者、世界ランク上位者、米ツアー優勝者等の条件がありますが、際立った活躍が認められて招待される「特別招待選手」枠が用意されています。石川自身も09年は「特別招待選手」として出場を果たしています。今年の「マスターズ」に関しては、昨年12月時点で92人の出場が決まっていましたが、主催者は1月に最多で104人を招待すると発表していました。追加する「特別招待選手」の一人として日本人最上位の石川の名前が挙がったのでしょう。しかし石川は自力での出場を目指していたため、特別招待には戸惑いもあるかもしれません。胸を張って臨むためにも残された試合で好結果を残して出場して欲しいですが、躍進する韓国勢に対抗できるのは石川しかいないも間違いありません。

2011年シーズンの日本ツアーで年間3勝を挙げ、日本人プレーヤーに大差をつけ賞金王になったベ・サンムンは今季から米ツアーに挑戦しています。開幕2戦目のソニーオープンから4試合に出場し最高位は14位ですが予選落ちはなく、出場したほとんどの大会で一度はトップ10に顔をのぞかせる活躍をしています。その内容は初日3位で好発進したり、最終日を8位・4位で迎えたりと上位争いが当たり前で、流れを掴めば初優勝の可能性を感じさせる活躍を見せています。

同じくソニーオープンから推薦で3試合に出場した石川の最高位は13位ですが、各日終了後の順位でトップ10に一度も入れませんでした。「マスターズ」出場のために世界ランクを上げるべく参加した「アクセンチュア・マッチプレー」の1回戦で石川は、絶好調のビル・ハースを破る番狂わせを演じたのですが、その勢いを生かせずに2回戦でベテランのP・ローリーの術中にはまり2回戦で早々と敗退してしまいます。一方のベ・サンムンは1・2回戦でI・ポールター、C・シッワルツェルというビッグネームを破り8強まで進出して「Biggest Surprise」と騒がれたのです。2回戦敗退の石川とR・マキロイに敗れたものの8強進出のベ・サンムン。残念ながら石川ではなく、PGAツアーに早くも順応した感があるベ・サンムンの方により大きな可能性を感じます。

すでに女子では世界を席巻している韓国勢ですが、ベ・サンムンのように男子でも躍進していきそうな選手が多数参戦しておりムードが高まりつつあります。私が思う韓国勢の強さの理由は日本とは違う「ナショナルチーム」の在り方です。男女各6人のトップチームに選抜されれば遠征費や練習費用などさまざまなバックアップを受けられるのですが、その下で努力を続ける男女各30人の予備軍が虎視眈々とトップチーム入りを狙っているのです。その実力は紙一重で、その下にはさらに多数の子供たちが日々努力を重ねています。

家族は子供のゴルフへの可能性にかけて全面的なバックアップ体制を作ります。国内以上に練習環境が整っていると思えば、家族そろって米国やオーストラリア・ニュージーランドなどに移住することはよくある話で、それゆえに子供は家族全員の期待を背負いゴルフに突き進むしかないのです。男子選手には国際大会でのタイトルが兵役免除につながるという『特典』も用意されています。韓国の憲法第37条では「すべての国民は法律の定めるところによって国防の義務を負う」と定めています。兵役法の第1章第2条では「大韓民国の国民として男子は、この法の定めるところによって兵役に服する義務を負う」となっています。


この憲法の根本となすものは「国から恩恵(教育)を受けたものは、その程度に応じて国に貢献してもらう」というもので、現在の日本ではこの基本理念が忘れ去られ、国から受けている恩恵をまったく感じていなどころか、反対に自分の主張を声高に叫び「国は我々に何もしてくれていない」と叫んでいる情けない風潮を、視聴率のためにマスコミが取り上げるという寂しい状況とは大きな違いがあります。韓国男性は「俺たちが国を守っているんだ」という、強い自覚を持っているのです。現在の兵役期間は以前より1年ほど短くなりましたが陸軍24ヶ月、海軍26ヶ月、空軍28ヶ月となっています。その兵役を「免除」される国際大会のタイトルに執念を燃やすのは当たり前のことでしょう「国から恩恵(教育)を受けたものは、その程度に応じて国に貢献してもらう」という部分が「親から恩恵(教育)を受けたものは~」に変わるのは韓国人としては当たり前のことで、そのための第一歩は強い仲間達との戦いに勝ち残る事なのです。

2年連続賞金女王のアン・ソンジュは「ちょっとでも気持ちを緩めたら簡単に脱落していく。ピリピリとした中にいつも自分を置いておかないといけないんです」と韓国国内で、子供の時から身に付いたライバルとの関係を語っていますが、危機感や大きな覚悟があるからこそ強くなったのでしょう。

日本ツアーの上位選手は米ツアーのQTを受けられる権利を与えられます。日本で活躍した韓国勢は当たり前の様にQTに挑戦しますが、日本選手はQTに挑戦を表明する選手すらいなくなってきています。その寂しい現実を、ベ・サンムンより先に韓国と日本の賞金王に輝いたキム・キョンテは「昔は日本の選手の方が絶対に上だった。僕が'07年に初めて日本ツアーに出た時も、周りの選手みんなすごく強く感じた。コースに慣れるのにも時間がかかった。今は韓国の選手が日本、アジア、アメリカでもいっぱいプレーしている。日本の選手は日本がいい、日本だけで大丈夫だと思ってしまうけど、韓国の選手は世界で自分が一番成長できるツアーに行こうと考える」と語っていますが、この向上心こそが韓国勢の強さの秘訣のように思います。

今期のPGAツアールキーポイントでベ・サンムンを上回っていたジョン・ハは、石川より一つ年上の22歳で昨年のQTを通過してのPGA参戦でしたが「マヤコバゴルフクラシック」で早くも初勝利を挙げました。最終日の上位陣はバーディ合戦を繰り広げ、ビッグスコアの「63」をマークしたジョン・ハと、ベテランのロバート・アレンビーが通算13アンダーで首位に並び、勝負の行方はプレーオフへと持ち込まれたのですが、J・ハにとってはツアー初勝利、R・アレンビーにとっては約11年ぶりとなる勝利のかかったプレーオフは、両者一歩も譲らぬ激闘になりました。互いに分け合う展開が続き、10番で行われたプレーオフ8ホール目、J・ハが確実にパーパットを沈めたのに対し、R・アレンビーがボギーとし激戦に終止符が打たれました。

J・ハは2008年にプロ転向、昨年のPGAツアー出場権をかけたファイナルQTで24位に入り、今季のツアーカードを取得。今期6試合で予選落ちが無く「ファーマーズインシュランスオープン」6位、「フェニックスオープン」では3日目を3位で終え、最終日12番までは3バーディとスコアを伸ばし首位を追い上げていました。13番でアンラッキーが重なりダブルボギーを叩き、15番でもダブルボギーで12位まで順位を落としましたが、初優勝も可能な力があることを感じさせてくれました。しかし驚きなのはこれまで米国男子の下部ツアーである「ネイションワイドツアー」の出場経験も無く、今季の「ソニーオープンinハワイ」がアメリカでのツアーデビュー戦で、わずか2試合目で迎えた「ファーマーズインシュランスオープン」の感想を聞かれると「トーレパインズでのプレーは初めて。テレビで見ていた全米オープン(2008年)が行われたここでのプレーを、とても楽しみにしていました」と無邪気に答えたのですが、初日ラウンドしたノースコースでは、3つのイーグルをマークし「64」と、そのプレー振りが大きな話題になりました。

J・ハはニューヨーク生まれで幼少期に韓国に移り住みますが、12歳からの約3年間をシカゴで暮らし、現在はロサンゼルスに在住しています。2008年にプロ転向後、韓国ツアーに出場し2010年「新韓東海オープン」ではK・J・チョイに2打差、ノ・スンヨルに3打差の初優勝を飾り、同年の韓国ツアー新人王にも輝いています。2011年の米ツアーQTで24位に食い込み、2012年のツアーカードを取得。本格参戦5戦目にして「マヤコバゴルフクラシック」でツアー初勝利と、驚くほどの快挙を成し遂げてしまったのです。

ニュージーランド国籍の韓国系プレーヤーのダニー・リーも22歳ですが、同じくヨーロピアンツアーで勝利を挙げ、アジアンツアー賞金王も獲得している21歳のノ・スンヨルもQTからのツアールーキーで活躍しています。25歳のベ・サンムンを含め、若手も多く韓国系PGAメンバーはK・J・チョイ、Y・E・ヤン、アンソニー・キム、ケビン・ナ、カン・ソンフンの10人とは羨ましい人数です。2009年のマスターズでロリー・マキロイ、石川とともに10代トリオとして注目を集めたダニー・リーは8歳でニュージーランドに移住していますが、2010年のファイナルQTに失敗し持ち前の「ビッグマウス」以外で名前を聞く機会は少なくなっていました。しかし昨年の「ネイションワイドツアー」で賞金ランク6位となり、今季レギュラーツアーの出場権を獲得と着実に力をつけて這い上がってきました。

居心地のいい場所に安住せず、次々と新たなことを吸収する柔軟性がなければライバルに置き去りにされる国内環境が韓国にはあるのです。そうした危機感はジュニア時代から当たり前のものとして戦い続けているのが韓国勢の強さの秘密です。海外での環境適応能力を磨くことなど目もくれず、国内の成功で満足する日本人選手では、自身と家族そして祖国のために「世界を目指す」韓国勢についていけないのは当たり前の話です。

 



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