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SAMMY'S GOLF CO.,LTD.
Bangkok Studio
3FL, 593/13-14 Soi Sukhumvit 33/1, Sukhumvit Road., Klongtan-Nua, Wattana Bangkok 10110
MOBILE: 087-906-7272 (日本語)
FAX: 02-259-2662
URL: www.sammygolf.com
E-mail: sammy@sammygolf.com
Open: 12:00~20:00 (月曜定休)

打ちっぱなし(内輪話)

逆転劇と「経験」の力

米国PGAツアーは、既にいくつかの試合で、54ホール目を終えて2位に56打差をつけて独走かと思えたプレーヤーが、最終日に優勝を逃す試合が多く「逆転優勝」が続いています。「ザ・プレーヤーズ選手権」までの20大会中最終日を首位、もしくは首位タイでスタートした選手で優勝したのは僅かに8名のみ。さらに「ザ・プレーヤーズ選手権」でもトップだったケビン・ナが76を叩きマット・クーチャーに逆転を許しましたが、3日目を終えて首位の22人中11人という、50%の選手が最終日にオーバーパーを叩いています。

「バイロン・ネルソン選手権」では、2日目に首位に立ったジェイソン・ダウナーが2日目に立つとそのまま逃げ切り、4月の「チューリッヒクラシック」以来の今季2勝目を挙げ、流れを止めたかに見えました。今年大ブレークのJ・ダフナーは翌週の「クラウンプラザインターナショナル」でも最終日を首位で迎えます。しかしZ・ジョンソンとの一騎打ちに最終日は74とスコアを崩してしまい、2週連続優勝を逃してしまいます。優勝したZ・ジョンソンは最終グリーンで、マーカーを戻さなかった2打罰で72とこちらも結果として最終日オーバーパーでしたが「逆転優勝」でした。

「メモリアルトーナメント」でも最終日を8アンダーの首位で迎えたS・レビンが75と自滅。151618番でバーディを決めたタイガーが、またしても「逆転」で今季2勝目、通算73勝を挙げました。そして迎えた「全米オープン」でも最終日を首位で迎えたG・マクドウェルは73J・フィーリックも74と最終日に崩れ68で後続を待つW・シンプソンが「逆転」でメジャー初優勝と今年の「最終日大逆転」の流れは止まりませんでした。

石川が「全米オープン」最終日の3パット4回の「悪い流れ」のままに予選落ちした「トラベラーズ選手権」でも今年の「逆転優勝」の流れは止まりませんでした。最終日を20位タイでスタートしたM・リーシュマンが8バーディを奪う猛攻で62をマーク、通算14アンダーで最終組より2時間以上前にホールアウト。その段階で優勝など想像もしていなかったことでしょう。13番まで5バーディを奪い13アンダーとスコアを伸ばしたババ・ワトソンが優勝候補一番手でしたが、14番以降バーディが決められず2位で終戦。13番のバーディで16アンダーまで伸ばしたチャーリー・ホフマンの逆転優勝かと思えましたが、17番ダボ、18番もボギーと首位から転落。首位で最終日を迎えたローランド・タッチャーは一度スコアを崩すものの後半持ち直し17番のバーディでM・リーシュマンに一打差と迫りますが、最終18番でバーディが奪えず万事休すと、またしても「逆転優勝」となりましたが、6打差の大逆転でした。

初優勝のM・リーシュマンはオーストラリア勢としてはG・ノーマン以来の「トラベラーズ選手権」覇者となりましたが、これまでに目立った活躍がないプレーヤーでした。2009年からPGAツアーに参戦していますが、タイガーが8打差で優勝した「BMW選手権」で2位に入ったのが今までで一番賞金を稼いだ試合で、その年のベストテン入りは3回。2010年は「ファーマーズ・インシュランスオープン」でB・クレインについで2位でしたが、その試合は今田竜二が2打リードして最終日を迎えた試合でした。今田はボギー先行の最終日で、結局9位タイに終わった大会でした。昨年も「アーノルド・パーマーインビテーショナル」での3位が最高で、ベストテン入りは2度だけで、通算でも22回、32回という戦歴でしたが「ネーションワイドツアー」で勝利を挙げてPGAツアーに参戦した選手です。「マスターズ覇者」のババ・ワトソンや、母国の実力者S・アップルビーが上位に名を連ね「優勝を意識」することなくプレーを終えたことが勝因でした。

PGAツアーデータみると、54ホール目を終えた時点で首位に立った選手が、最終日に逆転される確率は、2007年から2012年までで45%にも上っています。そして最終日のアベレージスコアを見ると、首位からスタートした選手がどれだけ苦しんだかが理解できます。2007年以降、タイガーを除き3日目を終えてトップに浮上した選手の最終日のスコアは、平均71.35ストロークとなっていますが、最終日の全選手平均スコア71.06を下回っています。3日目までは順調にスコアを伸ばして首位に立った選手が、優勝のプレッシャーからツアーの平均スコアにすら到達出来ていないことが分かります。3日目までとは違うプレー内容で、本人も信じ難い結果になってしまうのですが、データによれば最終日をトップ20位以内で迎えた選手の最終日は、全体の平均ストローク71.06に対して71.33と、3日目を終えた時点でトップ20位以下の選手よりも成績を落としているのも分かります。

最終日の不調の原因は「プレッシャー」でしょうが、そう簡単に片付けられる問題でもなさそうです。2003年から2006年までの統計を見ると、3日目を終えて首位に立った選手の、65.4%(182人中119)が優勝しているからです。しかし、2007年から2012年になると、44.7%(244人中109)へと大幅に減少しています。2000年代の前半に活躍し、賞金王争いをした代表的な選手というとアーニー・エルス、タイガー、フィル・ミケルソン、そして2004年に9勝を挙げたビジェイ・シンでしょうが、最近は特出した実力で、ツアーを席巻するような選手が現れていません。押し出されるように多くの新しい選手たちが、3日目を終えた時点で首位に立っていることになり、それは彼らにとっては初めての体験の場合も多く「強烈なプレッシャー」を感じるポジションで戦うことを強いられるのです。

ゴルフとは、自分の置かれたポジションを意識した「その瞬間」に変化が生まれるゲームです「自分が優勝したらどうなるか」更に先を考えて「優勝賞金を何に使うか」反対に「もしリードを保てずに優勝を逃してしまったらどうなるか」と考えた瞬間「1打1打の積み重ね」というゲームから逸脱してしまうのです。先々のことを考え始めた場合「次のショットで何をするか?」という自問自答に立ち返らなければいけないのですが「経験」の浅い選手が、その局面で自分自身をコントロールすることは容易なことではありません。

今年1月にトーリパインズGCで開催された「ファーマーズ・インシュランスオープン」では、最終ホールにドラマがありました。最終日を2位に5打差の単独首位でスタートしたカイル・スタンリーは、ブラント・スネデカーに3打リードで迎えた最終18番で、痛恨のトリプルボギーと、まさかの展開でプレーオフに突入し、2ホール目で敗れてしまったのです。しかし翌週の「ウェストマネジメント・フェニックスオープン」では大逆転優勝を演じてわずか7日後に見事“雪辱”を果たしています「このようなシチュエーションに身を置く機会が増えれば、それだけ自信を持ってプレーできるし、プレッシャーにも対応出来るようになる、僕はまだ24歳だし、今経験していることの多くは初めてのことばかり」と語っていますが、前週の「経験」をバネに「絵に書いたような逆転劇」を完結させてみせたのですが、やはり「経験」に勝る力はないようです。

そして勝利することを一番多く「経験」しているタイガーが「ATTナショナル」で今期3勝目を挙げました。かつてジャック・ニクラウス、バイロン・ネルソン、アーノルド・パーマーら名選手のみに与えられた、名誉ある「大会主催者」の冠をタイガーも得た大会でした。「ジ・インターナショナル」が今年に入りスポンサーが集まらないことを理由に中止になったのですが、PGAツアーはタイガーに呼びかけ、タイガーが一役買って出る形で開催が決定したのです。昨年亡くなったタイガーの父、アール氏は元米軍隊員でしたが、大会前のプロアマは「アール・ウッズ記念プロアマ」と命名され、兵役に対する「感謝」の気持ちから、タイガーは米軍大佐と共にラウンドしました。開催コースのコングレッショナルCCは「大統領たちのホームコース」と言われ、ホワイトハウスに関係する人たちがよく使用するコースとして有名ですが、ブッシュ元大統領が水曜日の「始球式」に登場し、 現役の隊員には大会期間中30,000枚の無料観戦券を配布するなど、タイガーの想いがこもった大会で「タイガーの、タイガーによる大会」と報道されていました。

タイガーの初日は、2バーディ・3ボギーで30位タイのスタートでした。2日目は、タイガーと同じく今年2勝を挙げているハンター・メイハンが6ストローク伸ばし単独トップに立ちましたが、タイガーは1イーグル、2バーディ、1ボギーの68をマークして通算2アンダーの11位タイに浮上していました。3日目は初日から好調のB・デ・ヨングが首位に立ち、2位タイには初日トップに立ったB・バン・ペルトとノ・スンヨル、4バーディ・ノーボギーで追い上げたタイガーが並びました。最終日は首位と1打差の2位タイからスタートしたタイガー・ウッズが通算8アンダーとただ一人スコアを伸ばし、「アーノルド・パーマーインビテーショナル」、「ザ・メモリアルトーナメント」に続く今期3勝目を、自身の大会で飾ったのです。リードして最終日を迎える難しさを証明している今シーズンですが、「自分でも勝てるかもしれない」という流れが「逆転劇」を演出しているのでしょう。戦国時代の様相を呈していますが、石川にも早く順番が回って来て欲しいですね。

謙虚なプレースタイル

「全米オープン」が開催された「オリンピッククラブ」は1998年大会以来、14年ぶりに決戦の舞台となったのですが、前回はリー・ジャンセンが2度目のチャンピオンに輝いた大会でした。故ペイン・スチュアートが最終日に大きく崩れ、序盤にリードしたL・ジャンセンとの7打差を逆転されたのですが、小さいうえに硬く、傾斜の強いグリーンの難しさが話題になりました。距離短い打ち上げの18番ホールでは100ヤード前後のセカンドでピンハイに落ちたボールが、傾斜で転がりはじめるとグリーンからこぼれ落ちてしまうピンポジションに、スコアを落とす選手が続出しました。T・レーマンも被害者の一人で、グリーンから転がり落ちた15mのバーディパットは1.2mショート。パーパットはカップの向こう側をクルッと一周して徐々に転がりだしたのです。結局ボールは3mに止まりますが、上りの3度目のパットはカップをわずかに外れ、ようやく4パット目を沈めダブルボギーと首位戦線から脱落してしまったのです。

普段は穏やかなT・レーマンが、このグループに帯同したオフィシャル、トム・ロスに怒声を発し、アテストではラウンド後のスコアカードにサインをするオフィシャル、ジェフ・ホールに向かって罵りの言葉を並べ、さらにロッカールームのドアを外まで音が鳴り響くほどの勢いで強く閉めたのです。「カップをあんな上りのところに切ったUSGAのやり方はアンフェアだ、私が話をしたプレーヤーはみんな同じように感じていた」と、怒りが収まらない様子でした。しかしその夜T・レーマンは冷静さを失っていたことを認め、オフィシャルに謝罪し3日目を68でラウンドし、2位で最終日の優勝争いをしています。

当時USGAでルールと大会運営のディレクターを務めていたトム・ミークスは「全米オープンはゴルフ界で最もタフな試練になるべき」という伝統を重んじていました。「私は、意図的に公平ではない場所にカップを切りたくない。だが、もし自分が間違いをしてしまうのであれば、タフさに欠ける方よりも、タフすぎる方に間違えたい」と語っています。「世界最強最高の選手」を決める大会だと言われるのは、常に、「いま考え得る最も難しいコースセッティング」をしているからでしょう。この先10年間の「全米オープン」開催コースは決まっています。10年前から準備を始め、大会が始まる4年前から本格的に主催するUSGAが乗り込み、毎年6月中旬の開催期間に、芝の状態、グリーンの状態、天候などを3年間チェックしながら、コースを仕上げて選手たちの挑戦を待ち受けるのです。

19551998年の間に「オリンピッククラブ」行われた過去4回の全米オープンの全長は6800ヤード以下でしたが、4人の優勝者のスコアを合計すると2オーバーとウォーターハザードはなく、フェアウェイバンカーがあるだけというレイアウトにもかかわらず「難コース」に仕上げられていました。今年の大会は全長7170ヤード、パー70で、問題の18番グリーンも全面改修されていましたが、難コースが牙を剥き、選手たちは皆、神経をすり減らす消耗戦を強いられていました。特に困難を極めたのはスタートホールの1番から6番まででした。3日目を終えたホール難易度を見れば一目瞭然で、序盤でいかにオーバーパーを抑えるかが重要なポイントとなっていました。500ヤードを越えるパー4の1番からして2番目の難易度で、2番(428ヤードパー4)が5番目、3番(247ヤードパー3)が6番目、4番(438ヤードパー4)が8番目、5番(498ヤードパー4)が3番目、そして6番(489ヤードパー4)は最も難度が高いホールでした。

初日はスタートホールでバーディを奪い首位に5打差の15位タイと、世界最高峰の舞台で上々のスタートを切った石川の2日目は、1バーディ、5ボギー、2ダブルボギーとスコアを8つ落とし、カットラインに1ストローク及ばず、通算9オーバー73位タイで予選落ちでした。難関の6ホールで崩れて上位争いの幕開けから一転、まさかの予選落ちで自身3度目の「全米オープン」の戦いを終えたのです。「全体的には悪くなかった」と2日目のラウンドを振り返る石川。確かに、ドライバーを曲げても許容の範囲内で収まり、アイアンショットは引き続き好調でパーオン率72%は全体で3位と好調をキープしていました。花道からグリーンに乗せる意識も初日から引き続きプレーに現われていましたが「昨日からロングパットの距離感が合っていなかったので、あやしいな、とは思っていた」という初日の不安が的中し、スタートホールの1番で3mを外しボギー発進とすると、続く2番、3番といずれも約1mを決めきれず3パットと3連続ボギースタートでした。さらに5番では80センチをカップ右に逸らし、またしても3パットボギー。288ヤードの7番パー4では、ドライバーで1オンに成功させてバーディを奪ったものの、続く8番パー3ではティショットを木に当てダブルボギーと、前半を終えた時点で通算6オーバーとカットラインが気になるポジションに後退してしまいました。

石川は「どの順位で予選通過できるか分からなかったし、焦りはなかった。パットもいつかは良くなるだろう、と思っていた」しかし、グリーン上で苦しむ展開から抜け出せず11番でも1mを外し、実にこの日4度目の3パットボギー。その後はパーセーブを続けて予選通過圏内で我慢していたのですが、最終18番では1.2mを外してしまい4オン2パットと痛恨のダブルボギーフィニッシュ。最後の最後までタッチが合わず38パットと、なんとも残念な予選落ちでした。「傾斜にカップが切ってあることが多かったけど、短いパットを外したのは全部自分のミス。これが自分の実力だと思う」と振り返る石川ですが「ショットの面では通用していると思う。パットを修正して、また来週も頑張りたい」と答えていました。メジャーの難しいグリーン設定に泣かされた2日目でしたが、悔しさをバネにさらに大きな成長を遂げてくれそうです。

石川は大会前に「メジャートーナメントが魅力的なのは、まず、選手を育ててくれる。コースのセッティングであったり、ピンポジションであったり、そのクオリティの高さは、やはりメジャートーナメントと呼ばれる試合ならではだと思います。メジャーは、ある意味、いまの自分の実力、ゴルフをどれだけ理解しているかをテストする場でもあると思うんです。例えば、問題を出された文章が、何を言っているのか読めない。読めても、答えを解けない。方程式は解っていても、答えを出せるまでにはいかない。前年、解けなかった問題を次の年は解けることもあるし。いまの自分をそのまま反映するリトマス試験紙だと思う」と語っていましたが、次のメジャー「全英オープン」でリベンジが果たせるといいですね。

久々のメジャー優勝が期待されたタイガーは、2日目を終えて首位タイでしたが、3日目に75を叩き14位タイに後退していました。「番手の中間の距離ばかりが残ってスコアメイクが出来なかった」と最終日のスタート前に語っていましたが、石川も苦しめられた「世界でもっとも難しい6ホール」と称された1番から6番で3日目に続き最終日も4ボギー、1ダブルボギーを叩き優勝争いから完全に脱落しました。8番パー3でようやくバーディが来て、後半も我慢のゴルフを続けた末、14番と17番でバーディ奪取し、序盤のつまずきを後半取り返したのですが3オーバー73の通算7オーバー21位タイで4日間を戦い終えました。タイガーは「本当にちょっとしたミスがボギーに繋がってしまっただけ。このコースはそのちょっとしたミスを許さない。でも全体的には悪いゴルフではなかった。グリーンのスピードがつかめなかっただけでポジティブな面も沢山あった」と前向きな発言で締めくくっています。データ的には11回バンカーにつかまり、そのうちパーセーブ出来たのは2回だけというのも問題ですが「オリンピッククラブ」のグリーンのタッチを最後までつかめずに、4年ぶりのメジャー優勝は果たせませんでした。

3日目を首位で終えたJ・フューリックは、自分が最も得意とするプレースタイルを崩しませんでした。フェアウェイとグリーンを的確に捕え、要所でパットを沈める堅実なゴルフが持ち味ですが、2010年にはその堅実なゴルフで「FedEx Cup」を手にしています。昨年、J・フューリックは自身のゴルフに微調整を加え更なる高みを求めたのですが、パッティングのタッチが合わずに苦しんでいました。しかし「プレジデンツカップ」で、自身のプレースタイルを思い出したのか、5試合全てで勝利を挙げ、その勢いのまま今年に入り、堅実なプレーを取り戻し、3月の「トランジションズ選手権」ではプレーオフに進出、数週間前の「クラウンプラザインビテーショナル」では4位でフィニッシュしていました。「全米オープン」も03年に制しており、難しいセッティングになると上位争いに顔をだすプレーヤーです。J・フューリックと並んで、最終日を首位で迎えたG・マクドウェルは一昨年のペブルビーチで開催された「全米オープン」で、実に40年ぶりに欧州出身選手による「全米オープン優勝」を成し遂げたプレーヤーです。「ペブルでは幾つかのホールで違う攻略法があったけど、ここは1パターンで、ひとつしか正解がない。明確な攻略法があり、それに沿ってプレーするしかないんだ」と語っていましたが、J・フューリックのプレースタイルを尊敬していると語っています。J・フューリックもG・マクドウェルのボールコントロール技術、風を操るゴルフスタイルを称賛していますが、「ライダーカップ」で最後にハンター・メイハンを破り、欧州チームに優勝をもたらしたことを引き合いに「彼はガッツがあるよ。そして、全米オープンにピッタリのゴルフをする」と語っていました。

最終組で優勝争いを繰り広げた二人でしたが6番までで3つスコアを落としたG・マクドウェルは17番のバーディで息を吹き返します。6番のボギーだけで持ち味の我慢を続けていたJ・フューリックは1316番のボギーが響き、共に一打差で最終ホールを迎えます。勝負をかけた18番のセカンドG・マクドウェルはピン奥に乗せますが決められず、1打差の2位となりました。ぎりぎりを狙ったJ・フューリックは左バンカーに打ち込んでしまいます。目玉からのバンカーショットはグリーンオーバーしてバンカーへ。そこから何とか寄せてボギーとして4位フィニッシュでした。

優勝は3日目を終えて首位と4打差、3オーバーの8位タイからスタートしたウェブ・シンプソンが、4バーディ、2ボギーの「68」をマークし、通算1オーバーとして逆転優勝。昨年度の米ツアー賞金ランキング2位に輝いた26歳が、初のメジャータイトルを獲得しましたが、最も難度が高い6番で1.5mを沈めてのバーディ。これが猛追の始まりでした。さらに7番、さらに8番でも5mを捻じ込む3連続バーディで一気に優勝戦線に浮上すると、10番では2打目をピン手前80センチに絡めるスーパーショットで通算1オーバーと首位戦線に浮上します。パーを重ねて迎えた最終18番。左ラフからの2打目をグリーン右のラフに打ち込むピンチを迎えますが、約10mのアプローチを絶妙な距離感でピン奥1mにピタリと寄せてパーセーブ。女優としても活躍するダウト夫人とクラブハウスでテレビ観戦でしたが「妊娠中にもかかわらず、妻が来てくれて心強かった」と、父の日に、子供のために最高の結果を届けました。

昨年2勝を挙げ、首位を独走した「FedEx Cup」最終戦の「ツアー選手権」に出場した際に「総合優勝者」に贈られる10ミリオンのビッグボーナスを狙うと豪語したのですが、結果は30人中22位で僅か15ポイント足りず王者獲得を逃しています。「正直、今週、優勝することを想像もしていなかった。勝ちたいという気持ちはもちろん抱いてはいたけれど」と、昨年の「ツアー選手権」のときとは一変して、W・シンプソンは謙虚になっていました。正確なアイアンショット、アプローチ、パターを武器に、今季の米ツアーのパーセーブ率は1位ですが、一打に集中し、着々とプレーを重ねるという、J・フューリックのお株を奪うプレースタイルが、W・シンプソンをクラブハウス・リーダーに持ち上げ、最後にはチャンピオンへと導いたのでしょう。「10ミリオン」を逃した時は、言葉を交わすことなくテレビ観戦している二人が大きく映し出されていましたが、今回は「ハッピーエンド」で良かったですね。

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